RPAとは
Robotic Process Automationの頭文字をとった略語で、今まで人間が手動で行ってきた業務をパソコン・サーバ等で自動化しようという、取り組み・システムのことを言います。特に、ここ数年の機械学習(俗にいうAI技術)の発展と、業務効率化の流れ、さらにもとからあったIT化の流れの中で注目を浴びています。また特に注目すべきは、RPAソフトの充実化により、ソフトやシステムを開発していた人達がRPAを行うのではなく、現場の方が簡単に行えるようようになってきたこと、プログラミングをせずに、新たにソフト・システムを開発する必要がないのが特筆すべき点かと考えています。
IPAとはIntelligent Process Automationの略語。さらにすすんで、機械学習を取り込んだRPAのことを言います。
きっかけ
私が、RPAに興味をもち始めたのは、4,5年前に本業(サラリーマンの方)の業務で装置のソフトを24時間連続運転させてエラーを発生させないかを監視する必要があった際にフリーのソフトである”Sikulix”を見つけた時のことでした。
当時は、画面の一部分を画像認識して、クリックや、数値入力して、連続運転させるようなソフトを自分で作成しようかと考えていましたが、フリーでなおかつJavaで書かれなおかつ、Python(Jython)で簡単なプログラムを書ける”Sikulix”があれば、自分でそんなソフトを作成・管理する必要もなく、しかもフリーでいろいろな優秀な方々がソフトの改善に当たっておられるのを知り、自分でそういったソフトを作成するのはあきらめました。そのなかでRPAという言葉もちらほら見かけていたのですが、そこまで重要視もしておらず、そんな感じかなぁといった感じで見ているだけでした。(実際にはゲームを自動で操作する方に興味をもったりと、結局いろいろと興味の幅が広すぎて、柵に品につながらなかったというのもある。)
その後、しばらくRPAのことはすっかり忘れていたのですが、最近、Sikulixを再度使用する機会があり、しばらくぶりにいろいろとネットで調べ物をしているうちに、RPAという言葉に再度出会いました。以前とは違い、目にする回数や、使われて方、またAIと業務効率化という文脈の中で大きく変わっていたのに、少し驚きをもって現在RPAについて調査しています。2018年で44億程度の市場規模、2021年で80億程度。といわれており、最近よく目にするようになったのもそれらのためかと思われます。
本題
Officeとの親和性は高いと言わざるを得ない
Officeとの親和性についてついて考えてみます。いろいろ見ていると、
- OCRで既存の業務で用いている手書きのシートからデータを取得して、別のシステムに入力する
- Excel/Word等のシートからデータを取得し、Webのシステムに入力する
- OCRで既存の業務で用いている手書きのシートからデータを取得し、銀行Webシステムに入金や、自社のWebシステムに受注処理をする
- …などなど
があり、それぞれのシート作成にもOffice(Excel/Word)を使用しているので、実は本当に親和性が高いのでは?と考えています。
というのも、このブログの中のメインテーマの一つでもある、アドインを作成するためのVSTOを使用するとデータの取得がかなり容易にもなりますし、画像処理・機械学習・OCR・VUIなどもプログラミングで簡単にを用いることができるので、かなりデータ化できる可能性は高いです。またそういった画像処理のライブラリ・機械学習のライブラリ・OCRのライブラリ・VUIのライブラリがフリーでかなり充実してきているので、そういった面でも親和性は高いといえます。
RPAと親和性が高いと思われるkintoneなどを見ても、OfficeとRPAとの親和性は高い
最後には結局
また中間的や、最終的に結果を確認するのに、RPAのソフトでもできるのでしょうが、たぶんOffice(Excel/Word)を使用するものと考えられるので、UIとしての利用価値は依然高いのです。
たぶん、このブログのサブテーマのように、まだまだたぶん使いこなせていないだけなのでは思います。
ということで
今後もRPAのソフト・活用のされ方・ソリューションとしてのビジネスなどを継続して調査したり、なにかRPAできそうなネタがあれば、Excel/Word/Outlookのアドインとして自分でもやってみたいと思います。やりたいネタはいろいろあります。
いろいろ調べていると前作ったこれなんかも業務効率化の流れのなかでは、RPAといえなくもないかも。
マイクロソフトはどう考えてるんだろう??
『マイクロソフトはMicrosoft Officeにエントリー向けのRPAを加えるべき」とおっしゃってる方がおられますが、本当にそう思います。ビジネスの分野としての規模はわかりませんが、やる価値はあるのでは??
ただ、Officeは汎用(汎化)方向で稼いできたソフトなので、逆にRPAは特化的な面が強いので、儲けをだすにはどうするかをしっかり考えたほうが良いのかもしれません。それはサポートとの兼ね合いが大きいかもしれない。サポートできないと思う。特にプログラミングを知らなような人たちにプログラミングを語るようなものなので。
その他
ウィキペディアのRPAの項目が面白かったので、引用。
- リソースの効率的な再配置 : 業務部門のスタッフが業務オペレーションから解放され、業務の改善やイノベーション等に取り組む時間が増える。一方IT部門のスタッフはコアなITシステム、ITサービスに集中できる。
- 業務ソーシングの変化 : RPAの出現によって、過去BPO業者にアウトソーシングされていた業務がソフトウェアロボットで自動化できる可能性が増えている。企業にとってアウトソーシングされた業務を引き続きBPO業者に委託するか、RPAを導入し内製化するかを再考する必要性が出てくる。一方BPO業者は中国やインド等の低賃金リソースを利用してビジネスを展開してきたが、RPAの積極的な取り入れ等ビジネスモデルの転換が求められている。
ウィキペディアのロボティック・プロセス・オートメーションより
英語圏だと、同じ英語をしゃべる比較賃金の安い地域にBPOできたりするので、本当にRPAに仕事取られたりするのだと、あぜんとしました。意外に昔読んだリンダグラットン「LIFE SHIFT」の「機械化・AI後の働き方」の働き方じゃないけれど、何かそんなものがもうそこまできているのだなぁと思いました。