以下に挙げる会社に思い入れはないのだけれど、気にはなっていました。また自分自身も少しだけ業界に関わったことがあるので余計にです。
それは、どこかというと「パナソニック セミコンダクターソリューションズ株式会社」(以下、パナ半導体)です。新聞記事でも出てましたが、パナソニックの半導体が台湾に売却されたというものです。関連の方、特にディスってないので、ご安心ください。
Contents
知り合いについて
親戚の話
私が中学校時代、親戚の中でもかなり頭の良かった方がパナソニックで半導体だったか何かを作っているということで、ある種の憧れのようなものがあった。結構親戚みんな頭いいんだよなぁ。。私は物理・表面物理やナノテクノロジーが好きだったので半導体とかどうやって作っているのかといった部分で、興味を持っていました。あほながら。
当時は飛ぶ鳥を落とす勢いだったように記憶しているので、余計にそうかも。タウとか??ビエラとか??DIGAとか??
父親もパナソニック関連の会社だったので、家にも旧ナショナルや、パナソニックの家電があり余計に思い入れや、憧れのようなものがあったのかもしれません。その前は原子力がエリートの象徴だったように、当時は半導体・電子分野がエリートの象徴みたいな感じの風潮を感じていたのでしょう。(原子力→ 半導体・電子 → 自動車 → IT (現在 GAFA, AI)のような感じでしょうか。)
そういえば、私がパソコンに興味を持っていた中学の頃、家もそこまでも裕福ではなかったので、プログラミングをしたいと言ったときに、パソコンは買うだけ余裕がないといわれました。折角あほな我が子がやる気をだしているので、母親が可哀想と思ったのか、その親戚に言って古くなったテープで記録するようなマイコンをもらってきてくれたのを思い出しました。聞いてなかったけど、電子工学専攻?かな。趣味だったのだろうか?当時のプログラミングは難しすぎてついていけなかった。
その後、近所の書店でC言語とBASICの書籍で勉強したけれど、言語も違いすぎて。。ただし、そこはまだあまりよくわかってもいなかったので、よくこんなものを理解したなぁという感情に転換されたと思う。
友達の話
もとに話を戻すと、私は浪人して大学に入り物理を勉強しました。そこでできた友達が、大学院卒業後にパナ半導体に入社しました。そのころはまだ色々と世間を知らなかったので、あ~、良いところに入社したなぁと思っていました。彼のやりたいことともリンクしていたし。本当に良かったと思う。大学院当時の専攻そのものが活かせなかったとは思うが、ただ彼もいろいろと経験を積み自信を持っていたと思う。そして、会社の内部はちゃんとしていたのではないかと思う。私のいた会社がめちゃくちゃすぎるだけなのだが。組織としてはきっちりしすぎているぐらいきっちりしていたのではないだろうか。工場へもスーツで出社するように決められていたようだし。(着替えるのに。) それだけでは分からないけれど、色々と私のいた会社の話しをしていたら、えっ?っていう感じはそこかしこにあったし。。
業界の話
自分の話
自分自身も入社しばらく後に、業務で半導体業界に関わるようになりました。
韓国・台湾の大きな半導体の会社にも装置納入して、装置業者のエンジニア(しりふき)として関わるようになり、その内容があまりにもしんどすぎたので、 半導体装置メーカ、半導体メーカについても少し勉強するようになりました。本に書かれている部分以上の実地での業界についても認識、サプライヤー・業者を使いたおすといった部分だけだけど。。
今回のメインテーマの会社ではないが、当時液晶テレビで〇〇モデルと謡っていた日本のメーカもあまり良い噂は聞かなかったし、そこには関わるまいと思っていたが、ただ、どの国のどの地域の半導体会社も怖いぐらい同じだった。
後にさきほど話題に挙げていた親戚も同じようなことを言っていたので、本当にどこもそうなのだろうと思った。
外野がガヤガヤ言ってると思ってください
外野とは言わないまでも外野に近い部分から半導体業界を見ていますが、半導体の業界はいつからか、『技術』そのものよりも、『投資とその回収』をどのように行うかといった部分にフォーカスしているかと。物理限界でムーアの法則がある種頭打ちになったころから?半導体そのものよりもそのアプリケーションであったり、OSの標準化が重要になった部分から?とかも考えてみたり。情報が行きわたり、成長分野が何かはっきりわかるようになったからとかも考えてみたり。
なので、規模を大きくしないと投資の回収が厳しいといった部分が大きくなったような気がするし、トップの投資判断と規模が大きく左右するようになったと思う。以前からもちろんそこは重要だったろうが、以前よりプライオリティが2~3段階上がった感じといえばよいだろうか。なので、たぶん、今の日本のような経営・投資では追っつかないのでは??と想像してみたりする。グローバル化・技術の管理・国内内需・ブランド力の低下・儲かっている分野へ製品展開などもプライオリティの高い部分かと思われる。「技術」そのものよりも。
業界の中で生きていく人たちも大変だと思う。グローバル化で世の中の動きにすぐに大きく左右されるし、勝手な想像になるが、半導体はスライドさせて応用・流用できないのかもしれない。あれがだめっだったらこれに使うとか。また投資と回収の部分にもつながるけど、半導体のプロセス等も相当高度になっているので、それに見合った高度な製造装置が必要で、装置の安定性とかとは少し離れたものになっているのでは?と考えてみたりします。安定性の部分は肌感覚的にも、プロセス的にも間違いはないかと。つまり、回収も相当うまくやらないと難しい。安定性が良くない部分は業者が担保させられるんだろうな。。半導体の工場内でよく、デカい白人が三角座りしてたもんなぁ。
知り合いの話にもどる
さて、半道体業界に関わるようになり、しばらくたった頃にパナ半導体がイスラエルの会社タワージャズに買い取られた。実質別会社になると聞いていたので、だいぶ他社への転職も余儀なくされたと聞いている。『「タワージャズジャパン」の工場閉鎖 西脇市が緊急対策本部設置 従業員約900人の雇用支援へ 兵庫」』という報道がテレビでもなされてた。
結局、 親戚はしばらく残ったのちに海外半導体関係に転職。大学時代の友達は会社が変わる時点で国内の外資半導体に転職。前後ぐらいで、両人からどうかと相談を受けたこともあるが、装置メーカすぎたのと、あまり参考にならなかったのではないだろうか?両名ともプロセス関係だったと思うし、私がかかわった部分はバックエンドの装置側すぎたためだ。雰囲気は伝わっていたかとは思う。韓国も、台湾も良さ悪さは正直にお伝えしたつもりではある。
キャリアと業界の話
今になって 、関わる業界は本当に大事なのだと思う。その中で獲得していく能力も大きい。
その仕事・業界にのめり込みすぎると、自分の能力がそこにのみ特化していくだろうけど、業界が成長してさえいれば、放っておいても儲かっていくというようなことにもなる。儲けていれば、安泰ということにもなる。
儲けなくなると、人員整理ということになる。能力を特化した分、それを他に振り向けにくかったり、特化して高度になった分(自分としても能力を高度にするために時間を投資した分)、別の仕事にするわけにはとジレンマになったりするんだろう。
とはいえ、自分が望まないところでは能力を磨いたり、成長もないだろうし、難しい。
そこまで人間割り切れないものだと思う。 冷静に自分の能力を見極めて、高度にするだけではなく、幅も広げていったりする必要があるのだと思う。
幸せになってほしい
当該会社に思い入れはないので、あ~、日本の半導体の節目がまた来たなぁとは思います。頭がよくても儲けなければこうなるのだとしみじみ思いました。
半道体の業界の中の人、売却された会社の人、大変だと思うので幸せにはなってほしい。ただ、業者こき使う文化は少し変えた方がいいかも。個人の感想です。
その他
別のブログで書いてましたが、訪問人数がないのでこちらに転載します。転載が完了したので、元のブログ記事は削除します。